抹消されていない抵当権のある建物の滅失登記
建物滅失登記を行う場合,抵当権の設定がないかあっても抹消されていることがほとんどですが,まれに抹消されていない抵当権のある建物の滅失登記申請を依頼されることがあります。この場合でも実際にはローンは完済され,抵当権の抹消登記がなされないまま残っているのです(実際にローンが残っている建物を取り壊すことは通常ありません)。
この場合,抵当権の抹消手続きを経ることなく建物滅失登記を行うことができます。抵当権者の承諾書を添付するか,申請書に添付する報告書にローンを完済している旨を記載するなどの対応をすることになります。
埼玉県さいたま市浦和区で区分建物滅失登記を申請した当事務所の事例では,抵当権者の承諾書を添付せずに申請し,登記官による実地調査の対象となり数日余分にかかりましたが,無事登記が完了しました。